はじめに・・・柔道の死亡事故の遺族として
柔道は死亡事故が多い危険なスポーツ
柔道の死亡事故の一遺族として申し上げたいこと
平成27年に福岡市の中学校に入学した私の娘は、柔道部へ入部直後、練習中の事故により死亡しました。
期待に胸を膨らませ中学生になった生徒が犠牲となった死亡事故。
あれから2年 悲しい事故は繰り返される
娘の事故以前の約30年間で、なんと100人を超える方々が柔道で命を落としているという。これは尋常ではない。
そして、この不幸な出来事がもう二度と起きないよう、他の方々が同じ悲しみに暮れる事のないよう願っておりましたが、娘の事故以降も国内で新たに1名の死亡事故と1名の重篤な頭部外傷事故が起きています。
多くの柔道関係者や教育関係者が、長年にわたり事故防止に力を尽くしているにも関わらず、死亡事故は繰り返される。
この現実を目の当たりにすると、一人の遺族としては虚しさだけがこみ上げてきます。
いったいなぜ事故は無くならないのか、なぜ同じような事故が繰り返されるのか、この事を私なりに考え抜いた結果、「柔道が危険極まりないスポーツだからである」という結論に達しました。
常に死と隣り合わせの危険なスポーツ それが柔道
過去の犠牲者の異常なほどの多さ、娘および他の方々の事故に関する報告内容、安全対策を施しているのだが再発する事故、こういった事から判断するとこれは決して大袈裟な表現ではありません。
柔道に関わる全ての方々がその認識を持ち、細心の注意をする必要があります。
そして娘の死を無駄にしないために私がすべきは、柔道が他に類を見ない極めて危険なスポーツである事を、愚直に訴え続ける事なのです。
いつの日か、柔道が危険でないスポーツとなるのを願って。